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CAD

CAD初心者が図面を見る(読む)ための基礎知識(12)

製図に用いる投影法には3つの種類があり、前回はそのうちのひとつ正投影について説明しました。今回はあとふたつの軸測投影と斜投影について説明します。

軸測投影

投影面に対して対象物を傾けて置き投影面に直角に平行投影した投影図です。
対象物の幅、高さ、奥行きを同一投影面に表す技法で一般に1つの投影図で対象物を表現します。X軸(幅)、Y軸(高さ)、Z軸(奥行)の3方向の尺度や角度を定めて描くので、「軸測投影」と呼ばれます。

軸測投影には、X、Y、Zの3軸の尺度と角度が等しくなるように描く「等角投影」、X、Yの2軸の尺度と角度が等しいものを「二等角投影」、3軸とも尺度と角度が異なる「不等角投影」の3つがあります。

軸測投影は投影面から傾いた対象物を平行移動するため、投影された図形の一部、またはすべての寸法が実際とは異なるので製図面としては不向きですが、対象物の立体的なイメージが理解しやすいため説明図などで使用されます。

 


斜投影

正投影と同じく、対象物の1面を投影面に平行に置き、投影線を斜めにしたものが斜投影です。対象物の1面は正投影と同じく正確に表すことができ、全体の形状も示すことができるため、軸測投影と同様に説明図などに使われます。

奥行を示す斜めの線を水平線から45°とし、3軸すべてを実寸法で描くものを「カバリエ図」と呼びます。同じく斜めの線を水平線から45°とし、奥行きの長さを実寸の1/2で描くものを「キャビネット図」といいます。

カバリエ図ではすべての軸方向の寸法が実寸法で表現できますが、見かけ上奥行が実物より長く見えてしまうという欠点があります。

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