今回も引き続き製図の決まり事で、図面に用いる文字について記載していきます。
図面に用いる文字や線
図面に用いる文字や線は、複写をしたときに読み誤りを生じないように正しく読める必要があります。
規格で規定されている文字や線の種類・用途について説明します。
図面に用いる文字
図面には図形以外に、寸法、加工上の注記、部品名、表題欄内の記入事項など多くの文字が書き込まれています。文字の書体や大きさなど個人差が出ないよう、漢字・かな・ローマ字・数字については大きさや書体が規定されています。
用いる漢字は、常用漢字表(1981年内閣告示第1号)によるのがよい。ただし、16画以上の漢字はできる限り仮名書きとする。とされています。
文字の書体
製図に用いるローマ字・数字・記号などについての書体は、同一画面上では混用しない。文字の大きさは以下の通りです。
文字の大きさ
文字の大きさは、基準枠の高さ(h)によって表します。活字などで大きさが決まっているものを用いる場合は、これに近い大きさで選ぶことが望ましいとされています。
文字の大きさ |
2.5㎜ 3.5㎜ 5㎜ 7㎜ 10㎜ 14㎜ 20㎜ |
||
文字の太さ | 漢字 1/14 | 仮名 1/10 | ローマ字、数字および記号 1/14または1/10(書体による) |
文字間 | 漢字 2/14以上 | 仮名 2/10以上 | ローマ字、数字および記号 2/14または2/10(書体による) |
文字の比率 | (漢字):(仮名):(ローマ字、数字および記号)=1.4:1:1 |
CAD製図における文字の種類は、漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字およびアラビア文字を用いるのがよい。
フォントについては、特に定義はないが、漢字・かなについては全角を用い、ローマ字・数字・小数点については半角を用いるのがよい。
文字の書体については、直立体(ローマン)、もしくは斜体(イタリック)を使用し、混用しない。量記号などを表示する場合には斜体を用い、単位記号は直立体を用いる。