一覧：CAD初心者が図面を読むための基礎知識 目次

土木工事・建築・機械などの構造や設計を示した図の事を図面と呼び、図面は「見る」と言わず、「読む」と言います。
一般的に、情報を伝えるには言葉や文字などを使いますが、製品の形状・大きさ・加工法などの情報を伝えるには図面を用います。

製図の目的とは

品物の見える部分や隠れた部分を、定められた投影方法で表したものを図形、それらの図形に加え、寸法や必要事項を書き加えたものが図面です。

この図面を描く作業のことを製図と言います。

目的は、設計の意図を使用者に確実かつ容易に伝える事です。
製図に関しては、図面内容に誤りなく確実に読み取れるようにするために、さまざまな約束事が決められています。
それが、「規格」と呼ばれるものです。
規格には、「JIS（日本工業規格）」や「ISO(国際標準化機構）」などがあります。
JISでは、「図面は製図の目的を達成するために、次のような要件を満たしていなければならない」としています。

• マイクロフィルム撮影などを含む複写および図面の保存・検索・利用が確実にできる内容と様式を備える事。
• 対象物の図形とともに、必要とする大きさ・形状・姿勢・位置の情報を含む事。必要に応じ、さらに、表面性状、材料、加工法などの情報を含む事。
• 1の情報を、明確かつ理解しやすい方法で表現している事。
• あいまいな解釈が生じないように、表現上の一義性をもつ事。
• 技術の各分野の交流の立場から、できるだけ広い分野にわたる整合性・普遍性をもつ事。
• 貿易および技術の国際交流の立場から、国際性を保持する事。